お悩みタイトル【飲水量】

2.0キロのポメラニアンです。
普段は、いちにち100ミリリットル前後の飲水量なのですが、7月下旬頃からいちにち150ミリリットル前後に増えてしまい心配しております。
本人はいつもと変わらず食欲もあり元気です。
アドバイスお願いいたします。

ニックネーム:ゆぅ
ペット:めるも(犬・ポメラニアン)【性別:女の子】【ペットの年齢:10歳3か月】

ゆぅさん、めるもちゃんこんにちは!
お水を飲む量が増えているというご相談ですね。

まず、わんちゃんの1日あたりの飲水量は体重1キロあたり50㎖くらいです。
そう考えると、めるもちゃんのお水の量は少し多いかもしれませんね。
もともとお水を多く飲む子はいますが、めるもちゃんは「増えた」とのことで、変化には注意が必要です。

飲水量の変化には、【環境的な原因】【病的な原因】があります。

めるもちゃんは食欲もあり元気ということで、まずは環境的な原因がないかチェックしてみましょう。
【環境的な原因】
☆暑さ・運動
 7月下旬から増えた、とのことでお散歩の時間帯や室内が暑くなった、ということはないでしょうか?
 わんちゃんは暑かったり、運動をするとパンティング(舌を出してハッハッすること)をします。
 パンティングは水分を蒸発させて体温を下げるため、その分お水を飲むようになります。
 また、単純に体温を下げるために水を多く飲むこともあります。
☆食べ物・おやつの内容
 水分は、飲み水だけでなく食べ物からも摂取しています。
 例えば、「ウェットフード→ドライフード」「液状おやつ→水分の少ないクッキーなど」の変化があると、今までより水分が減った分飲み水で補うようになります。
 7月下旬から、何か食べ物の変化はありませんでしたか?
☆飲み心地
 わんちゃんは冷たいお水を好む傾向があります。
 「夏だから」と冷たいお水にしたり、飲むお皿の変更(噴水式など)などがあれば、好きでお水を飲んでいる可能性もあります。

環境的な原因がない場合、病気の可能性があります。
ここでは「多飲多尿」の症状がでる代表的な病気を簡単にご紹介するので、ほかに当てはまる症状があるか確認してみてください。
【病的な原因】
☆子宮蓄膿症
 子宮に細菌が感染し、膿が溜まる病気。
 「多飲多尿」の他に嘔吐・食欲減退・元気の低下・外陰部から膿もしくはお腹が膨らむ。
 避妊をしているなら可能性は低い。また、7月下旬からということで長期にわたっているため考えにくい。
☆糖尿病
 血糖値を下げるための「インスリン」が不足したり、うまく作用しないことで高血糖になってしまう病気。
 「多飲多尿」の他に体重減少など。
☆腎疾患
腎臓が障害を受け、機能が低下してしまう病気。
 「多飲多尿」の他に、元気の低下・食欲減退・嘔吐などが見られる。
☆副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
 副腎皮質からホルモン(コルチゾール)が過剰に分泌される病気。
 「多飲多尿」の他に左右対称の脱毛・皮膚のトラブルなど。
 高齢の子は見つかりやすく、ポメラニアンは好発品種なので注意。

【環境的な原因】【病的な原因】についてそれぞれご説明しました。
時期もあるため暑さの可能性が高いと思われますが、他の症状が見られたり、もっと水を飲む量が増えたり、暑さがなくなってもたくさんお水を飲むようでしたら動物病院に連れて行ってあげてくださいね。
高齢な子は体調を崩しやすいため、健康診断として定期的な検査ができれば安心です。

暑さがきつい日が続いておりますが、ゆぅさんもめるもちゃんもお体お大事にしてくださいね!

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獣医さんとしてはまだまだ"若葉マーク"だけど、動物を愛する気持ちは誰にも負けないわかば先生。
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